虹色シンデレラ
「虹子」

窓を開けて私を呼ぶ声。

電話の時点で、近くまで来ていたみたい。

珍しい。

わざわざ迎えに来てくれるようなキャラじゃないのに。


「行くなよ」

「えっ」

聞こえた言葉を理解できず、ポカンとしてしまった。

まっすぐに私を見る祐輔くん。

掴まれた腕が痛い。


どうしたんだろう、酔っ払ったのかな。

そういえば、かなり飲んでたものね。


「離して」

祐介くんの腕を外した。


「今日は楽しかった。ありがとう」

今まで何度も祐介くんに助けられた。

その感謝の気持ちは、きちんと伝えたい。
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