虹色シンデレラ
以前だったら、一度険悪な空気になるとなかなか回復できなかったのに、最近の私たちは違ってきた。


忘年会の翌日。

二日酔いで頭を抱えた私。

意地悪そうな顔をした哲翔。


「痛たっ」と頭を抱えるたびに、ギロッっと睨まれ。

抜けきらないお酒のせいで進まない朝食を、食べきるまで許してもらえなかった。


「ウエッ、気持ち悪い」

「自業自得」

二日酔いになるまで飲むからだ。と言われている。


「無理矢理キスする人は悪くないの?」

周りに誰もいないのを確認して言い返してみた。

「・・・」

黙り込む哲翔。
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