虹色シンデレラ
昨夜は車の中で眠ってしまい、どうやって部屋まで帰ったのかの記憶がない。

たぶん誰かに運んでもらったんだと思う。



朝、最悪の気分で目が覚めて最初に目に入ったのは哲翔の顔だった。


「ここで寝たの?」

「ああ」

以前私の寝室に運び込んだソファーで、眠ったらしい。


「昨日のこと覚えてるか?」

言いにくそうな表情。


「残念ながら、はっきり覚えています」

宣言してみた。


「すまなかった」

照れくさそうに言い、反対を見る哲翔。
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