虹色シンデレラ
「ゆりあさんは大学生ですか?」

逆に聞いてみた。

「ええ。旦那様の援助で、イギリスの大学を出させていただきました。春からはこちらでお勤めの予定です」

「ここで?」

「はい。小さい頃からの夢でしたから」

ゆりあさんは高宮の家で働くために語学の勉強をし、色んな教養を身につけてきたと。

そんな生き方ってあるのね。



「虹子さん」

少なからずカルチャーショックを受けてしまった私に、ゆりあさんが声をかけた。

やけに真剣な眼差し。

「哲翔さんは、咲良のところに行ったんですよね」


「えっ」

あまりに驚いて、凝視してしまった。
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