虹色シンデレラ
再び、胸元に唇を落とす哲翔。

チクッ。

痛みとともに、小さな赤い印が増えていく。

しかし、その行為に愛はない。



「何で、祐介なんだよ」

辛そうな顔。


「哲翔・・・」

どれだけ傷ついてるのかも、

悲しんでいるのかもわかる。

だからといって、

私だけが悪いと言われているようで、我慢できなかった。


「哲翔だって咲良さんと会っているでしょう。お互い様だわ」

心にもない言葉。


そのくらい悔しかった。
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