虹色シンデレラ
「お願い、やめてください」


不思議なことに、涙は止まっていた。

ただまっすぐに、哲翔を見つめた。


決して哲翔が嫌いなわけじゃない。

もちろん、今の状況は腹立たしい。

力で女性をねじ伏せるなんて最低な男だと思う。

でも、憎しみから拒んだわけじゃない。

今、このまま一線を越えてしまったら、

後悔するから。


二人の未来のために、私は拒絶した。
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