虹色シンデレラ
「もうやめましょう。私たちが報道を見て色々言い合うのって、なんだか不謹慎な気がするから」

曲がりなりにも、当事者な訳だし。

「そうですね」

乃梨子さんもすんなり黙った。




トントン。

「哲翔様」

ドアの向こうから、菅原さんが哲翔を呼ぶ。

「・・・」

しかし、返事はない。


「何か召し上がらないと、お体に触ります」

なおも声をかける菅原さんに、


「今はいい」

小さな小さな声がした。


相当弱っている感じね。
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