虹色シンデレラ
最近考えるようになった。

すべての悲劇の原因は私なんじゃないだろうかと。

私がこのうちに来なければ、

哲翔と咲良さんが別れることもなかった

当然、咲良さんが病気になることもなかったと思う。

今みたいなスキャンダルだって取りざたされることもなかったはず。

何もかもがうまくいっていた。



「虹子さんとの出会いは運命なのよ」

私の様子を察して、おばあさまが言ってくださる。


「運命ですか」

「そうよ」


自分の思いを見透かされたようで、うつむいてしまった。

< 502 / 579 >

この作品をシェア

pagetop