虹色シンデレラ
トントン。

「はい」

誰だろうと思っていると、


「虹子さん、ちょっとお邪魔するわね」

「お母様」


一通り母さんに挨拶をしたお母様は、ベッドサイドの椅子に腰を下ろす。


何か話があるみたい。


「あなたの事件について、色々と憶測が飛び交っているの。もちろん、事実の部分もあるし、そうでないこともある。ただ、本来なら報道されるべきでない内容だと思うのよ」

「はい」

確かに、私が高宮に関わる人間でなかったら、こんな風に人目にさらされることもなかっただろう。

「家の方でも記事を削除しているんだけれど、きりがなくてね」

悲しそうな表情のお母様。
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