虹色シンデレラ
パシャ、パシャパシャ。

聞こえてきたのはシャッター音。


画面の中で、何度も閃光が光っている。


そして、

ステージ上には若い女性が一人。

あれ、私に似ている。


「お名前をお願いします」

記者が女性に質問する。

「デリケートな事件ですので、名前は控えさせていただきます」

司会の男性の声。

「なぜ、今日会見を開かれたんですか?」

デリケートな事件で隠しておきたいならば、出てくる必要はなかったじゃないかと言っている。


「それは」

うつむいていた女性が、顔を上げた。


え、ええええ。
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