虹色シンデレラ
「そういう哲翔さんこそ、私をお嫁さんにする気があるんですか?」
「別に」
別にって、答えになってないし。

「結婚したいんですか?」
要領を得ない答えに、さらに聞いてみた。

「いや、したくない」
「じゃあそう言ってください」
「・・・」

又々沈黙。


しばらくして、

「はあぁー」
大きな溜息をついた哲翔さん。

「ねえ虹子さん」
真っ直ぐ私を見て話し出した。
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