虹色シンデレラ
あんな形で虹子を傷つければ、父さんも母さんも黙ってはいない。

どんなことをしても犯人を突き止めるだろうし、下手したらもう分かっているのかもしれない。


キラリ。

祐介がポケットからナイフを取り出した。


「何をする気だ?」


俺の問いには答えず、のど元にナイフをあてがう。


スッと、横に引こうとした瞬間。


ガンッ。

俺は祐介を殴った。


大きな音をたてて倒れる祐介。


ガンッ。

さらにもう一度、俺は拳を下ろす。


一度や二度殴ったくらいじゃ、気が収まらない。
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