虹色シンデレラ
「僕は祐介も見捨てることができません」

「本気で言っているのか?」

「はい」


パンッ。

近づいてきた父さんの平手がとんだ。


殴られたのは、なぜか俺だった。


「叔父さん、申し訳ありませんでした」

ドアの前で土下座した祐介。


「そんなことしても、許す気はないぞ」

倒れた俺と、床にひれ伏した祐介を上から見下ろす父さん。

その眼差しは、強くて冷たくて人の上に立つ者の目。
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