虹色シンデレラ
平和な時間は、人間をダメにする。

宮家ではできていた早起きも、部屋の片付けも、あっという間に忘れてしまった。



「おい、虹子。いつまで寝てる気だ?」

「う、うーん。もう少し」

「もう少しって、8時だぞ。10時には未来ちゃんたちが来るんだろう?」

「うん。でも、眠い」

「お前は子供か。ほら起きろ」

一気に布団をめくられて、

「寒っ」

身を縮めてしまった。


「いいから起きろ」

ギシッとベットがきしみ、哲翔の顔が目の前に現れた。


「起きないと襲うぞ」

はあ?

「もー、起きるから」

「いい子だ」

チュッ。

キスをして哲翔が離れていった。
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