虹色シンデレラ
「もう、決まったことなんだ。色々あったから、このまま俺とお前の結婚をすすめるわけにはいかないってことだ」

「そんな・・・」

不満そうに頬を膨らませた。


「自分で招いた結果とは言え、咲良はやっと意識が戻ってリハビリ中だし、祐介も父さんの知り合いの事務所で秘書見習いから始めている。みんな頑張っているんだ」

「だからって、何で離ればなれにならないといけないのよ」

「世間もやっと静かになってはきたけれど、まだまだ注目されていることに変わりない。このタイミングで結婚発表って訳にはいかないんだよ」


それって、私の事件のほとぼりが冷めるのを待てって意味よね。

あれだけ写真も出回って、お父様やお母様にも迷惑をかけてしまった。

ゆりあさんにまで嘘をつかせてしまったし。

元を正せば、私が勝手に出歩いたから。

もっと用心していれば、何も起きなかったかもしれない。

私に責任がある以上、言い返せない。
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