虹色シンデレラ
「虹子」

フレンチのコースも大体終わりに近づいた頃、哲翔がポケットから小さな箱を取り出した。

「何?」

「開けてみて」



中身は予想通り、きれいなリング。


でも、

「これって、婚約指輪?」

「ああ」

それにしても、随分と大きなダイヤモンド。


「立派すぎて・・・私なんかが着けてもいいのかなあ」

「いいんだよ。これは高宮家に代々受け継がれたリング。母さんから虹子にって渡された物だ」

「へえー」
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