虹色シンデレラ

出発

六月。

梅雨の晴れ間。


私は空港にいた。

荷物は用意をして送るからと言われ、手に持ったのはスーツケース1つだけ。

まるで2.3日の旅行に行くような身軽さ。


「虹子様-」

駆けてくるのは、乃梨子さんとゆりあさん。


「すみません、道が混んでいて」

「いいんです。来てもらってうれしい」


空港までは母さんと父さんに送ってもらった。

哲翔もお母様も来たそうだったけれど、寂しくなるからと先にお別れした。

だから、乃梨子さんやゆりあさんに会えてすごくうれしい。


しかし、

「私、先にチェックインしてきますね」

ゆりあさん発言に、

え?

ポカンとしてしまった。

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