虹色シンデレラ
「本当にお見合いしたの?」
ちょうど人気もなくなって、未来が直球を投げてきた。

「お見合いって訳ではないのよ。父さんの知り合いの家に遊びに来なさいって言われて行っただけ」
「ふーん、随分高級な車じゃないの」
「まあね」
つい声のトーンが落ちてしまった。

それ以上未来も聞いてこなかった。
私が嫌がっているのが分かったみたい。

それにしても、
詳しい事情を何も聞かされていない康生にとって、突然現れた運転手と執事まで付いた高級車は驚きだったはず。
軽い気持ちで投稿したんだと思う。.
その気持ちは分からなくもない。
でも、許さない。
締めてやる。

私はギュッと拳を握った。
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