虹色シンデレラ
昼前には宮家からのお迎えが来て、父さんは出て行った。

私は自分の部屋に戻った。

トントン。
ノックする音。

「姉ちゃんいい?」
康生の声。

「どうぞ」


現れのは、目を腫らした康生。
父さんに叱られたんだね。

「姉ちゃん・・・ごめん」
声が震えている。

「うん。もういいよ」
今更怒っても仕方ない。

ネットの記事なんてすぐに忘れられるはず。
私の事なんて、誰も気にしてない。
そう思っていた。
でも、そうはいかなかった。
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