虹色シンデレラ
「お荷物は大体片付けてあります」
「はい」
「夕食は7時ですので、お時間の頃にまいります」
「はい」

乃梨子さんは部屋を出て行こうとした。

「あの・・・」
「はい」
「外出は・・・いえ、大学にはいつから行けるんでしょうか?」

宮家に来てまだ数日しか経っていないのに、外の空気が恋しい。

「警備の加減もあるとは思いますが、来週にはおいでになれると思います」
「そうですか」
ちょっとホッとした。

「お外に出たいですか?」
小声になった乃梨子さん。

「ええ」
隠すことなく頷いた。
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