虹色シンデレラ
許婚報道があってから宮家に越して来るまでの約1ヶ月の間に、哲翔さんから数回の電話やメールをもらった。
事務的な連絡で、親しみなんて全く感じなかったけれど、
「何で断らなかったんだ」とか、
「俺は結婚なんてしない」とか、
否定的なことは言われなかった。
「慣れるまで大変だと思うけれど、頑張って」
まるで人ごとみたいに言われ、
「大丈夫です」
つい大口を叩いてしまった。
哲翔さんは分かっているんだろうか、本当は不安で不安で仕方ない私の気持ちを。
空元気で出た言葉だって事を。
「虹子さん、どうしたの」
心配そうなおばあさま。
「ごめんなさい、大丈夫です」
私は完全にホームシックになってしまった。
事務的な連絡で、親しみなんて全く感じなかったけれど、
「何で断らなかったんだ」とか、
「俺は結婚なんてしない」とか、
否定的なことは言われなかった。
「慣れるまで大変だと思うけれど、頑張って」
まるで人ごとみたいに言われ、
「大丈夫です」
つい大口を叩いてしまった。
哲翔さんは分かっているんだろうか、本当は不安で不安で仕方ない私の気持ちを。
空元気で出た言葉だって事を。
「虹子さん、どうしたの」
心配そうなおばあさま。
「ごめんなさい、大丈夫です」
私は完全にホームシックになってしまった。