虹色シンデレラ
今更隠してもどうしようもない。

「実は・・・」
友達とカラオケに来てしまったと正直に話した。

もちろん呆れられたけれど、

『連絡しておくから、店の前で待ってろ』
「いいよ。急いで大学まで帰るから」
『いいからジッとしていろ。動くな』

キレたように言われ、従うしかなかった。

未来達に断って店の前で待つこと10分少々。
見慣れた黒塗りの車が目の前に止まった。

「お迎えにまいりました」
無表情の乃梨子さん。

「ごめんなさい」
「いえ・・・」
言いながら表情は硬い。

宮家に帰る車の中でも、無言のままだった。
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