D
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「やばい。
門限間に合わないよ。」

慣れない高校生活のせいか、
帰宅途中の電車で
寝過ごしてしまった
ひとりの女子高生。

「あーもう九時じゃん。」

風のようにホームを走るのも虚しく、
門限の時間は
とうに過ぎていた。

普段はすでに
帰宅している時間、
よしかの目に
とまるものがあった。

「…なんだろう。」
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