【短】時をこえて好きだと言うから
『朱里さん?……朝居紘史の母親です』


母親?


「お母さんですか?ひろくんは!?」


『ひろは……うっ…』


電話越しに啜り泣く声が聞こえる。




ひろくんのお母さんまでどうしちゃったの?


「あ、あたし…今から行きますからっ」


それだけ言って電話を切った。




きっと家に行けば笑顔のひろくんがいるもん。


あたしはただ走った。




< 37 / 67 >

この作品をシェア

pagetop