【短】時をこえて好きだと言うから
「ひろくん!?大丈夫?」


振り向いたひろくんは、目を丸くしている。


「え……どうか…した?」


何かあたしいけないことしたかな?


肩強く触っちゃったとか!?




「え……朱里ちゃん…?動いてる?」


ひろくんがやっと口を開いた。


「え?…あぁ…うん?動いてるよ?当たり前じゃん?」


ひろくんの驚き方が、普通ではないのが気になった。




「あれ?そういえば…すごく静か?」


平日の放課後


普通ならきこえるはずの音が、きこえない。


吹奏楽部の楽器の音


運動部の声


おしゃべりや笑い声




違和感は音だけではなかった。
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