【短】時をこえて好きだと言うから
「あー…そうだよね……意味わかんないもんね」


う〜ん…と少し考えた後、ひろくんが続ける。


「ここじゃ何だし、教室に戻ろっか?寒いでしょ?」


「あ、うん」


また教室に二人きり。


でも不思議と緊張しない。




「えーっと…何から話せばいいんだろ」


「……その力…いつからあるの?」


「俺も気付いたのは最近」


「最近?」


なんだか意外だった。




「いつも通り学校に向かってたんだけど、その日寝坊しちゃっててさ。俺まじで時間止まってくれ!!って念じたんだ」


「…それで?」


「気が付いたときには、さっきみたいな状況だった」


「…………」


「まじで俺にとってもいきなりだったんだ」


きっかけはそんなに単純なこと。


誰だって思うことなんじゃない?
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