命の花が散る頃に。
4、死神だって休息は必要なのです



僕たちが神界から帰って来てから数週間が立った。あれから僕は変わらずに死神の仕事を続けている。今日も今日とて屋根を伝っていた。

「……××小学校の交差点で事故発生。この事故により24名亡くなる…んだってさ」

ハヤトとチサキと合流し、僕は話しかけた。

「3人で手分けしても8人か…頑張ろ!」

次の仕事ギリギリ。僕たちは刀を構え、事故が発生するまで待機する。僕は近くにある店の看板に飛び乗り、様子を伺った。

赤くなっていた信号が青に変わり、下校中の小学生や一般人が動き出す。そこへ1台のトラックが突っ込んだ――と同時に僕らは動き出す。

事故に巻き込まれ、亡くなっていく人たちの胸に刀を突き立ては抜き、刀を薙ぎ払っては振り下ろし…を繰り返す。

「…これで最後!」

僕は刀で最後の1人を斬り、立ち止まった。

「よし。とりあえずは終わった…たまには休みたいなぁ」

僕は伸びをしながら言う。ハヤトは「確かに」と大きくうなずいた。
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