命の花が散る頃に。
僕は珍しく休みをもらうことが出来、昼に僕のおばあちゃんの暮らす家へ行った。おばあちゃんと言っても義理だが。
「お久しぶりです」
家に入ると、おばあちゃんは優しく微笑んだ。白髪と黒い着物がとても似合っている。
「久しぶり!今日、休みがもらえたから来たよ」
僕が微笑むと、おばあちゃんは「そうですか。まぁ、ゆっくりしていってください」と言って立ち上がった。
僕は和室に寝転がる。僕は深いため息をつきながら目を閉じた。
いつの間にか寝ていたようで目を覚ましたら、おばあちゃんは僕を優しく撫でていた。
「おばあちゃん…」
「大変だったでしょう。辛いなら、仲間を頼りなさい。それが無理なら私でも良いのです。無理はしないでください…神界では我慢ばかりの生活だったと思います。ですが、霊界では違います。もっと人を頼って良いのですよ」
「分かってるよ…こんな時間か。僕、そろそろ帰るね…」
僕はそう言って外に出ると綺麗な夕焼けが見えていた。
そして、僕はその夕焼けが照らす道を歩き始める。
これからもずっと死神でいられることを、これからもハヤトとチサキと一緒に仕事を出来ることを願って。