今夜,君の部屋にいく







おれたちの

奇妙すぎる自己紹介のあとは、

やっぱりお互い黙ってた。



彼女……

もとい、土谷さんは、

ときどき周りをきょろきょろしながら、

おれの数歩後ろを

ひょこひょこついてきた。




おれはいつもよりゆっくり歩きながら、

それでも急いで

近くのスーパーに向かってた。



こいつ、

やっぱり隣り歩かないのかよ。



そうだよな。



つきあってるわけじゃねぇし。
























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