いつわりツインズ【短編】
本当はこんなに高い位置でツインテールにしていると、頭も引っ張られて痛くなる。
すっと解くと、みーちゃんは笑った。
「なんかそれ、鎖みたいだね」
「…そうかも、私が紗帆であるための盾、みたいな。そういうところある。」
そんなものなくても昔から紗帆は私の可愛い紗帆だよ〜!ってくしゃくしゃと頭を撫でてくれる。
あはは、と笑いながら下ろした髪を整えていると突然扉がガラッと開いた。
「先生、怪我しちゃったんですけど…って、あ。綿谷さん。」
そこにいたのは、尾野くんだった。