桜の城のノクターン
花屋時々お隣さん
裏道を抜け、花屋のある通りに出る。
その路地から花屋は目と鼻の先だった。
「凄い!こんな道があるなんて!!」
フェニルが素直に関心していると
「仕事柄ね。ほら、行くよ」
さして興味のない事柄だったようで、とっとと歩いて行ってしまう。
何か気に障るようなことを言ったか、少し心配になったが、特に気にしないことにした。
だって、本当に嫌だったら、今一緒にいてくれないはずだもの。
そう自信を持ってフェニルも前に歩き出した。