桜の城のノクターン

すると少女の目元から次々と雫が溢れてきた。



泣くことを許されなかった少女が、温かい雫を落とすことを許された瞬間。




「泣くと余計になじられたので、泣かないことにしていたのに…。
どうして私の話なんて聞いてくださるのですか?」



もっともな意見を述べる。

< 30 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop