桜の城のノクターン


パタン。



青年が部屋から出て行ったのを音だけで確認すると、上司はため息をひとつ。









「優秀すぎるのがたまにキズ」




そう呟く上司の横顔には、もう先ほどの憂いはなく黙々と作業の続きを始めたのだった―――――。



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