君は僕のもの 【続】
「わあぁっ!!たっくさん人がいるね~っ!」
目をキラキラに輝かせた愛梨は手をパッと離して一人で駆け出す。
何か、自分の子供と来たみたいな気分。
そう考えると妙に笑える。
「…ねぇっ、何で一人で笑ってるの?」
俺の元に戻ってきた愛梨が不思議そうに俺の顔を覗きこむ、
ブーツを履いているせいか少し愛梨の身長がいつもより高くて何か見下ろす角度がちょっといつもと違う。
つーか…
そんな高いヒール何か履いてて最後まで持つの?この人。
「愛梨が面白かったから」
「何で!?…あたし、何かしたかなぁ…?」
首を斜めに傾げてもっとさっきよりも不思議そうな顔をする。
けどそんな愛梨を見て俺自身、可笑しくなってクスクスと笑ってしまう。
「よーっし!まずジェットコースター乗ろっ」
再び繋がれた手が少し温かい。
そのまま俺はされるがままって感じで、愛梨の手に引かれて歩いていた。