君は僕のもの 【続】




そんな気持ちを隠しきれなくて、チラッと樹の顔を窺うようにして下から見上げてみる。

そうすれば『何?』と言いたげな樹の表情があたしに向けられる。


「…別に、何でも?」

別に樹が悪い訳じゃないのに妙な違和感の残る様な言い方になってしまうのは…やっぱりあたしがまだまだ子供だからなのかもしれない。

それでもやっぱり、嬉しくは無いよなぁ…


「怖い?」

「…怖い、って?」


あたしの表情から何を読み取ったのか分からないけど、

多分、樹はあたしの頭の中で思ってたことではないことを感じたのかもしれない。


「あれ」

いつも通りやる気無さそうな樹が指をさした先を見てみると、これからあたし達が乗ろうとしてるジェットコースター。


「あぁ…!怖くないよ?あれくらいのなら乗れるし」

「ふ~ん」

何か味気無い樹の返事。


けどそんな樹の表情は何だか優れない。


「…どうかした?」

聞いてみてはみたものの、曇った樹の表情が何だか妙に気になる。


「ん、別に」

何かおかしい…?ていうか変?


「もしかして、樹が怖いの……?」


「……別に」


え…っ?!

これって、もしかすると…もしかしちゃう感じ?


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