君は僕のもの 【続】




そうすれば樹は大袈裟に笑う。

しかもワザとらしく。


「馬鹿でも分かるよ」


…っく!!


どうして、こう?

可愛いげの全く無い皮肉混じり全開な言い方しかこの人は出来ないのだろうか…

いや、ワザと?


…もしかすると、

元の性格がこんなのだから?



「…嘘、この俺だから分かったわけ」


とまたもや意味有り気な発言。

樹の天然さと少し強引な自信過剰さは若干、性質が悪い。


「樹…だから?」

今まで生きてきて、
あたしは何度『?』を使ったんだろうか…

ちょっとだけだけど気になる。


「そう」

と短く答えるとベンチから立ち上がった。

続くように、あたしもベンチかから立ち上がると、上を見上げる。


どちらかと言えば…低い方じゃないけど、

それは女の子の中でって話だから、やっぱり男の子と並べば身長差を感じる。


しかも許せないことに…

樹は背も高ければスタイルだって良い!


だからズルい…と、思う。


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