君は僕のもの 【続】
その後も色んなアトラクションに言ったけど常に『嫌だ』『乗りたくない』と、そればっかの樹。
何の為に来たのよ…!
って感じだったけど、コーヒーカップとかメリーゴーランドとかお化け屋敷とかには付いて来てくれた。
コーヒーカップはあたしがグルグル回し過ぎて、
すっごい怒ってたし…
メリーゴーランドは『もう二度と乗らない』って言ってた、多分きっと恥ずかしかったんだと思う、
…あぁゆうメルヘンチックな乗り物が。
だけどやっぱり可愛い馬さんに跨ってる樹は、可愛かった。
お化け屋敷は立場逆転でずっと樹の腕にしがみ付いてて…それを樹は面白そうに見てた。
「…全然アトラクションとか乗ってないのに暗くなってきたね?」
さっき樹に買ってもらったポップコーンを頬張りながらあたしは言う。
するとあたしに顔を向けて、
「だね」
と笑いならも小さく答えてくえた。
「だけどイルミネーションが綺麗だね」
園内にある木や乗り物やお店とかが、無数の電球の色で彩られていて…すごっく綺麗。
だから無意識にもそっちに意識が集中してしまい、ポップコーンを食べている筈の自分の手が止まってしまう。
「愛梨は好きだろうね、こういうの」
ポーッと口を開けたままそう言うあたしに樹は優しく微笑みながらそう言ってくれた。
隣に樹が居て、こうやって寄り添って。
こんなに綺麗なものが見れて良かったな…って、
やっぱり今日はずっと顔が綻びっぱなしだったような気がする。