君は僕のもの 【続】
言葉では伝えられなくて、
だから目と首を傾げることで少し伝えてみる。
「…って、分かってないよね」
するとハァーっと呆れたような溜め息を漏らしてあたしを見る。
何で、そんな…呆れた目?
いまいちよく分からなくってどういう反応をしていいかも困る。
キョトンとした表情でいると、その呆れた樹の表情が一変する…
急に“男の子”って感じの。
少し真剣な眼差しがあたしを映す。
「──…だけど…」
瞬間、
グイッと引き寄せられたかと思うとそのまま…
キス…っ?!
唇に触れるというよりは、強引に塞がれる。そんなキス。
「…んっ…!!……っふ…」
不意に開けた唇の隙間から捩じり込まれるのは、紛れも無く樹の舌。
息をする暇さえも与えてくれないこのキスは苦しい…けど、それ以上に極上の甘さと酔いが回る。
「……は…っ…んふ…」
絡めるように、奪うように。
強引に、噛みつき全てを吸い取ってしまうような、そんな口付け。