君は僕のもの 【続】




さっきの笑顔がちょっとだけ気に食わないのと、

あたしが観覧車に乗った目的を思い出して、急にムッとしてしまう。


けど、次に樹が発した言葉は、


後者の方。



「どうだった?…乙女心とかわけ分かんないヤツ」


答えを全面的に求めるような感じで樹は聞いてくる、


…乙女、心?




え?



言葉に詰まりポカーン…と口を開いたまま樹を見詰めている、と。



「愛梨が言ってた通り、ちゃんとしたよ」


あたしの顔をにグッと顔を近付けて覗き込む、


「一番上で、…キス」

さっき見たような…

人差し指を天井に向けるこの仕草。


もしかして、さっきの?


…っ?!


思い出して恥ずかしくなって少し俯くと、

直ぐにその俯いたあたしの顔は樹の綺麗な指先によって上を向かされてしまう。



「本当はキスだけじゃなくて、…ヤっても「あ゙ーーっ!!!」」


悪戯に笑った樹の表情が、曇る。



というか…

不満そうな顔、?


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