君は僕のもの 【続】
「何?」
眉尻を上げて少しムッとした樹が言う。
だって…
樹が変なこと言うから、いけないんだよ…?ね、?
「何、って…変なこと、言う…から」
口ごもりつつも、チラッとだけ時折の視線を向けてみると、
やっぱり嫌そうな樹の顔があった。
「…変なこと?」
大きな目でジッと見つめられて、距離が距離だけに…胸の高鳴りが止まない。
やっぱりこんな格好良い男の子に…こんな近距離で見つめられたら、普通の女の子はキュンとしちゃうよね。
まさに目で殺されるって…このこと?
なんて、思っちゃったり。
「そう…だよっ!」
視線を泳がせて、挙動不審になる。
けどそんなことを言ってる間に樹の手が肩に触れて、首筋に近付く樹の唇。
不意に掠めたのは微かな樹の熱い吐息で、この後。
樹が何をしようとしているのか…分かろうとしなくっても、分かってしまう、“期待”という、
そんな恥ずかしくも微かな想い。
「大丈夫、こんな所ではしないよ」
クスクスと笑いながらチュッとワザとらいい音を立てて、
綺麗な形をした樹の唇が、あたしの首に赤い印をつけている。
「…あ…っ」
きつく吸われて思わず声が漏れると、それをおかしそうに樹は見て悪戯に微笑。
「クリスマスプレゼント?」
と言って、クスッと笑った。