君は僕のもの 【続】
それから少しして、だんだんと冬の低い太陽からの光に照らされて、妙に眠気に襲われてくる。
…うーん、眠い。
微妙に目が閉じるか閉じないか。
この感覚は別に嫌いじゃない、
けど寝るなら寝るで、起きるなら起きるで、どっちかにしたいとも思わなくも無い。
だんだんと身体が傾いて来て…もう俺自身が寝る体勢に入ってきてる。
─そんな時だった。
「は~い、…明けましておめでとう」
そんな声が聞こえて薄目を開けると、急にバンッという音が聴こえて。
身体をビクッとさせた。
「…まぁ、知ってる奴もいるだろうけど…まぁ、転校生ね」
やけに『まぁ』が多い気もする…
ていうか眠いのに、
あ、…でも本当に転校生なんてくるんだぁ。
だけどそんな心とは裏腹に、だんだんと重い瞼は閉じていく。
「…あー、“白井”入ってこ~い」
そして聞こえたその担任の声も、あまり気にせずに俺は睡眠活動を続けてみる。
「白井は…えーと、何だっけ千葉の学校から来たんだっけ?」
と全く担任とも教師とも思えない言葉に、生徒側の俺が変な気になる。
「はい」
落ち着いたその声からして、転校生とやらは“男”だっていうことが分かる。
けど、そんな軽率な判断をしていると…急にガタッと机か椅子の動くような音が聞こえて、その次には聞きなれた声。
「─…ああぁぁーっ!!」
ん?