君は僕のもの 【続】
ボーっとしてる間に俺がクジを引く番になって、…教卓の上に置いてある意味深な色の箱に手を突っ込む。
席に戻る途中で四つに折られてる紙を広げた。
……15?
ふと黒板を見れば、担任がチョークでマス目の中に数字を書いてて、
なんだ…順番とか適当に数字入れてんだ。
そう思いながらその黒板への視線を愛梨に移した。
その愛梨といえば自分の引いたクジをギュッと握り締めながら、翔太とワクワクした様子で黒板を見つめている。
「あー!!あたし一番後ろだーっ」
聞こえた声に反応して、その方を見れば早川が俺の方を見てて…
「矢上の隣のとこか~」
と笑いながら嬉しそうに言ってた。
俺も黒板を見て自分の“15”の番号を探す。
あ…、あった。
…って。
「俺の…隣……」
ボソッと言った俺の声が聞こえたのか、早川が面白い物を見るような目で俺を見る。
「…何?その、不満そうな顔!!」
「そっちのが怖い顔」
「っな!?!?」
と今にも俺に襲いかかりそうな怖い顔をして、…ん?猛獣?
「愛梨は…?」
そう聞くと早川が教室を見回した。
すると目を見開いて…
「ちょっ?!…ちょっと王子!!」
と勢い良く何度も何度も、俺の肩をバシバシ叩いた。