君は僕のもの 【続】
…愛梨Side
「だ…だから、もう少し離れて、よ…」
妙に近い距離の“この人”に身を引きながらタジタジでそう言う。
席替えからもう数日くらい経ってて、まぁ少しは…それなりにこの人とも会話は出来る様になった。
っていうか、こんな近い距離に居れば話さないってわけにも、いかない…でしょう?
「何で?俺はもっと愛梨とくっついてたい気分だけど」
あたしの顔を覗き込むようにしてハニカム。
そんな笑顔に最近は、…多分、一瞬の気の迷いだろうか、ウッとなってしまう。
だって顔が…顔が顔が!!
そう思いつつ顔を横に向けると樹が不機嫌そうにあたしを見て、目が合ったことが嬉しくて笑い掛けるけど、
すぐにプイッと逸らされてしまう。
何でか、また樹の機嫌はあの日から悪くなってしまったわけだ……
この人のせいで、めちゃくちゃだよ!!
「…ん?キスでもしたいのかよ」
サラッとこんな台詞を毎回のように聞かされてて、今じゃそれを聞かなかったことに出来るから、
“慣れ”って怖いなぁ、ってよく思う。
するとあたしの机の上にある教科書の上に物がポトンと落とされた。
それを見て…
「あっ!!!」
声を上げればクラスの視線はあたしに注がれる。
…うっ、またやっちゃった。
チラリと視線を再び樹に戻せばその冷たい眼差しが見事に心にグサリ。
「そんなに驚くか?」
面白そうに白井くんは笑って言った。
「だ…だから、もう少し離れて、よ…」
妙に近い距離の“この人”に身を引きながらタジタジでそう言う。
席替えからもう数日くらい経ってて、まぁ少しは…それなりにこの人とも会話は出来る様になった。
っていうか、こんな近い距離に居れば話さないってわけにも、いかない…でしょう?
「何で?俺はもっと愛梨とくっついてたい気分だけど」
あたしの顔を覗き込むようにしてハニカム。
そんな笑顔に最近は、…多分、一瞬の気の迷いだろうか、ウッとなってしまう。
だって顔が…顔が顔が!!
そう思いつつ顔を横に向けると樹が不機嫌そうにあたしを見て、目が合ったことが嬉しくて笑い掛けるけど、
すぐにプイッと逸らされてしまう。
何でか、また樹の機嫌はあの日から悪くなってしまったわけだ……
この人のせいで、めちゃくちゃだよ!!
「…ん?キスでもしたいのかよ」
サラッとこんな台詞を毎回のように聞かされてて、今じゃそれを聞かなかったことに出来るから、
“慣れ”って怖いなぁ、ってよく思う。
するとあたしの机の上にある教科書の上に物がポトンと落とされた。
それを見て…
「あっ!!!」
声を上げればクラスの視線はあたしに注がれる。
…うっ、またやっちゃった。
チラリと視線を再び樹に戻せばその冷たい眼差しが見事に心にグサリ。
「そんなに驚くか?」
面白そうに白井くんは笑って言った。