君は僕のもの 【続】




何故ここで小鳥が。


「……。」

何か必死になるのも馬鹿らしくなってきて、黙ったまま引きずられ続ける。



やっぱり最近なんかおかしい気がする。

けど改めて具体的に何がおかしいのかって聞かれたら、…多分どう答えようかって感じになりそう。


そんな複雑な?微妙な気持ちを抱えながら学校まで向かう。

半ば強制的に引っ張られて。



だけど。

その愛梨の変な感じって言うか…違和感に気が付くのは、その約何分後かだった訳だ。



─ガラガラ…ッ


何だか騒がしい廊下を抜けて教室のドアを開けて。

そのまま愛梨に引かれるままに進むと、その繋がれていた手がそっと解かれた。


…?


『愛梨?』

とそう聞く前に、既にもう目の前で広がる光景に対して俺は軽く目を見開いていた。


「……え」

思わず口に出して固まる。

隣にいる愛梨も少し驚いたように、けど少しだけムッとしたようにその光景を見つめている。



「あっ!!矢上くん来た!!!」

「キャーッ!どうしようっ」

「…えっと、あのー………」


一度にたくさんの甲高い声と、女々しい雰囲気を漂わせる女、女。


とにかく女。


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