君は僕のもの 【続】




分かるのは、俺の机の周りが密集地域になってるってこと。

俺が嫌いな甘ったるい香水の匂いとか、色んな匂いが混ざって頭の中がグルグルして目が回ってきそうな気がする。


って、あくまで気がするだけだけど……


「何?」

迷惑です。
ってオーラを放ってみたのに、全然そんなの気付かない女達。


それどころかキッと睨み付けたのに、逆にそれを嬉しそうに見つめてくる。

…何の団体なの、コレ。


「ていうか何?なんなの?訳分かんないんだけど」

とにかく頭の中が『?』になって硬直。


ていうか何なの??

珍しい位に目をパチクリさせて、目が点になる。


「……樹…本当に分かんないの?」

今度は隣で女子達とは相反する表情の愛梨が言う。


え、何?なんなの??

訳分かんないけど……え?


「……、」

黙ったまま考えてみると、


─グイッ!!

急に腕を引かれて身体が傾いたと思ったら、目の前に変人。


「おーっ!いっちゃん、おめでとう~っ!!!」

身体に纏わりつく様にベタベタ。
気持ち悪い…んだけど、今はそんなことを気にするぐらいの気の余裕は無い。

というか驚き。


「…おめでとう?」

言葉にしてから気が付く。


あ…っ。

あ、あ、あ、!!


俺にしては冷静さの欠片も無いような…そんな感じ。


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