君は僕のもの 【続】




「こっちおいで」

少しだけ目を細めて笑う。

すると伏し目がちに頬を赤らめて、それでも俺の側に少しずつ近寄って来る。


「…な、なに?」

モジモジしてる、何か落ち着かないって感じの雰囲気。

頬にゆっくりと手を添えて、顔をスッと近付ける…


「愛梨」


小さく漏らした言葉を聞いて少し潤んだ熱っぽいその瞳が閉じられて、長くてクルンとした睫毛に出逢う。


……真っ赤になって、恥らうその姿を見るのが好き。

きっと愛梨は俺がこれから唇にキスすると思ってる、確実に。これは100%で。


ゆっくりと縮まるその距離を微かに感じながら…その口元についた生クリームに舌を伝わせると、ビクンッと肩を小さく震わせた。


「ちょ、ちょ…ちょっ!!!」

目を真ん丸くさせてさっきよりも頬を染めてそう言う。


「ん?」

悪戯に微笑んで笑ってみせる。


「…舐め、……っ…!!」

「生クリーム」

俺がそう言うと、少しだけ考え込んでから『何で言ってくれないの!?』と逆に怒るし。


俺的には逆切れって感じ。


「嫌だった…?」

スッと手を伸ばして愛梨の腰に手を回して持ち上げて、そのままベッドに下ろす。


神業…。


「嫌、だもん…」

突然のことに驚いた顔をしながらも、潤んだ目を俺から逸らして。


「へぇ…、」

愛梨はなかなか簡単には素直にならない。


かと言ってキツイ正確な訳じゃないんだけど、…ただ素直になれないって感じなのかも。


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