君は僕のもの 【続】




食堂のテーブルの上に乗っかって、愛梨の顔の目の前。

中動物の単細胞男。



「でもそんな愛ちゃんも俺は良いと思うよ?」

手を伸ばして愛梨の頬を摘まむ。



……っ…。


ていうか、何を言いたいの?



「…ほぉーかなぁ…?
ひょぉたくぅ、あいがほぉ」


『“そうかなぁ?翔太くんありがとう”』

だと思う。


「いえいえ!てゆーか本当に愛ちゃんってペットみた〜い」

そう言って愛梨の2つに結んだ髪を指に絡めた。


なに…?

コイツ何がしたいの?


「…触んないで」

伸ばされたその腕を掴んで愛梨からパッと離させた。


単細胞は昔からこういう…

愛梨を構う癖があって、
多分、ただペット感覚で弄られてるだけだと思う。



…けど当の本人は、


コレを“良い人”だと思ってるらしい。


「あーん、もういっちゃんは怖いなぁ〜」

「ばっかじゃないの!?本当に馬鹿っ」


馬鹿馬鹿。

早川に毎日のように言われてるけど。


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