君は僕のもの 【続】
…愛梨Side




「ど、ど、…どうしよう……」

狭い個室の中であたしは小さくそう呟くと、大きく深い溜め息をついた。


そもそもそれは何かと言うと…


今日の朝いつも通りに樹と一緒に学校に登校して、いつも通りに下駄箱の中に靴を入れようとしたら。


“桐島 愛梨さんへ”

“愛梨ちゃんへ”


と書かれた手紙が3つ程。



…も、もしかしてこれって世間で言う“ラブレター”ってやつなのかな!?!?

そう思ってその手紙を開けようとした時。


『早くしてよ』

『おっ!!あぁぁぁ……っ!!うん、うんうん!!』

朝から不機嫌な顔をする樹。


そして何より、突然の呼びかけに驚いてしまったのか何なのか…その3つの手紙をポケットの中に突っ込んでしまった訳で。


そしてお昼を食べ終えて教室に戻る前にトイレに立ち寄った時…


『……あ!!!』


そういえば朝…手紙読めなかったんだっけ。

と、思い出して。



現在に至るの。



一つ目は隣のクラスのちょっと活発な男の子。


『桐島 愛梨さんへ

今日の放課後、教室で待っててください。話しがあります』


ほ、放課後……っ!?

は…話しって一体なんなの?え…?何!?!?


駄目だよぉ…

こんなこと慣れてないから混乱して頭が爆発しちゃいそう……



……うぅ。


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