君は僕のもの 【続】




「教室……はぁ…」

トイレの個室の中で頭を抱えて髪をクシャクシャ。



…困ったようで、

けどどこか嬉しい気持ちもあったりする。



って……!

あたし何言ってるの!?


…はぁ。


「こっちは…」

…って……えぇーっ!?



『愛梨ちゃんへ

相変わらず可愛いねぇ。何か愛梨ちゃんの下駄箱に手紙入れてる奴いたから、やってみたよ〜ん(^-^)』


佐藤英二。

何なのぉ…!?!?


ていうか、こんな手紙をいつ書いたの?



やることが…何か、本当。

と苦笑い。


そう考えるともう1つの手紙もふざけた内容なのかもしれないなぁ…。


けどこれ。

差出人の名前もあたしの名前も、何にも書いてないんだよね。


ま、いっか。

そんな軽い気持ちのまま手紙を広げた。



─…?


『今日の放課後、体育倉庫』

あたしは軽く目を見開いて、ゴクリと生唾を呑み込んだ。


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