君は僕のもの 【続】




「彼女が居るのも…その彼女が大事なのも凄く分かったわ、でも…」

そう駒川先輩が口にしてから数秒間だけ間が開く。その間の間は冬の寒さと変な…妙な嫌な味気無い感覚になって、

少しだけ嫌な気分になった。


「好きなの!二番目の彼女でもいいからっ!!」

その言葉を聞いて少し驚く。


「二番目…?」

後ろにいる先輩に問うように、俺はそう聞く。


「うん、体だけの関係でもいい…」

と小さく呟くように言う先輩にまた驚かされる。


まさかいくら何でもあの駒川先輩がそんなことを俺に言うとは思えなかったから、ある意味でちょっと驚く。



「へぇ、いい度胸だね」

腹の辺りに回っていた駒川先輩の腕を掴むと、その腕を持ったまま壁に先輩を押し付けて、言う。

突然の俺の豹変ぶりに驚いたのか何なのか…


目を真ん丸くさせる。


「…本気だもの」

ふぅん、…本気、ね?


「アンタとヤッても好きになるなんてこと…100%ないけど、それでも?」

グッと見据える様にして先輩を見る、でも先輩はその俺からの視線を逸らすことも無く…俺を受け入れる様な顔つきをする。


「本気…だから」

「本気って何?」

と、逆に聞き返す。


この人の言ってる本気って何なの?…って俺は思う。

何よりこの俺に体だけの関係でもいいなんて言ってくるなんて、この人は馬鹿だ。


どうして俺が好きでもない女とヤらなきゃなんない?…他のそこら辺にいるような男と一緒にされても困る。かなり。


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